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偽りの名 呵々闘諍の日記(力水の書いたやつ) 決闘時空まとめページ
2012-08-19(日)
決闘時空(デュエルスペース)第二話 Part1


むかし むかし あるところに おひめさまが いました
おひめさまには ともだちが いっぱいいました
おひめさまは ともだちといっぱいあそびました
あるひ あたらしいおともだちが きました
おひめさまも おひめさまのおともだちも あたらしいおともだちと いっぱいあそびました

でも それをおもしろくおもわないものが いました
そのものは あたらしいおともだちに のろいをかけました
つぎのひ あたらしいおともだちがあそぶと そのあそびあいては しんでしまいました
おひめさまは おともだちにのろいをかけたものに ききます

「どうすれば のろいは とけますか」

「あそべば とけます」

おひめさまは のろわれたおともだちとあそびます
おひめさまは しんでしまいました
おひめさまのことを だいじにおもっていた おひめさまのともだちたちは のろいをとくために がんばります
でも つぎつぎ と しんでしまいます

さいごに のろわれたおともだちだけが のこりました
そして ぜんぶみていた かみさまは……


決闘時空 第二話 「出会う者」Part1

「くしゅん!…だいぶ冷えてきたな…。吉井や天神は大丈夫か?」
「僕は大丈夫です。見城さん、よかったら僕のホッカイロを使いますか?」
「私も平気、見城さん。私が持ってきたホットココア飲む?」

翔武学園生徒会のメンバーである見城 薫(けんじょう かおる)、吉井 康助(よしい こうすけ)、天神 美月(あまがみ みつき)の3人は夜の学校を彷徨っていた。
と言うのも、事の発端は以下のとおりである。


10月21日翔武学園高等学校生徒会室にて

「最近流行りの都市伝説って知ってるか?」

話を持ち出したのは見城である。面白い噂話を聞いて彼女は部屋にいる吉井と天神も知っているのか問いただす。
「都市伝説?と言うと、くねくねとかメリーさんの電話とか口裂け女とかかしら?」
「詳しいですね、天神さん。そういえば山本と渡辺が言っていた気がします。夜中にデュエリストが出歩いているとカードをくれる女の子がいるとか。」
吉井は友人である山本と渡辺から聞いた話について語る。

デュエリストが夜に街中を歩いていると謎の少女が現れて、不思議なカードをプレゼントしてくれるというものだ。
初めてその報告があったのは1年前、ちょうどリンネの開いた世界大会が終わった後だと言う。
その頃はごく僅かの報告しかなく単なる噂話程度であったが、ここ1ヶ月で急に増えて都市伝説にまで発展し、インターネットを通して多くの人たちが少女を見たという話が広まっていると言うのだ。

「そうそう!その話なんだけどさ、謎の少女がどうやらこの学校でも出るらしいぜ!」
見城は興奮しているようで目が輝いていた。自分の通っている学校に都市伝説の少女がいるという話を小耳に挟んだ彼女はとても気になっているようで、彼女は何かを提案しようとしていた。

「なるほど。見城さんは夜の学校でその謎の少女に会いたいと。それで、夜の学校に入る許可を取りたいわけね。」
見城が言おうとしていたことを察して天神は優しく語りかける。
「さっすが、生徒会長!話が早いぜ!」
「生徒会長はやめて、見城さん。今は代理みたいなものだし。」

今現在、翔武学園の生徒会メンバーは6名中3名が欠けている。その3人というのが今年度から入ってきた1年生の鷹野 麗子(たかの れいこ)、真田 杏奈(さなだ あんな)、川原 静江(かわはら しずえ)である。
二学期に入って生徒会の中で来年度からの新しい生徒会会長を決めるに当たり、鷹野 麗子は生徒会長に当選した。

しかし、それには裏で組織投票が行われたらしいのだが…。

ともかく、新生徒会長になった鷹野であったが、クリムゾン・ドラグーンの事件解決後、武者修行の旅に出ると言って生徒会長の責務をほっぽり出してどこかへ行ってしまい、彼女を追って真田と川原の2人も学校から姿を消しているのだ。
そのため、一学期から引き続き天神は生徒会長として働いているのだ。

「でも、女の子一人で夜の学校なんて危ないと思うわ。だから、私と吉井君も一緒についていくけど良いかしら?」
「ぼ、僕もですか!?確かに見城さんだけでは危険かもしれませんしね…。」
「おう!生徒会メンバーで夜の学校探索だな!天神、吉井、よろしくっ!」

こうして見城、天神、吉井の生徒会3人組は謎の少女の噂を確かめるべく夜の学校を訪問することとなった。
学校側には生徒側視点による警備強化のための警備点検として依頼書を提出した。
学校側は生徒会いえど学生をそのまま夜中の学校に入れるわけにはいかないので、警備員と同伴ならばOKと返答を出した。

そして、夜になって3人で警備員と共に学校に入ったわけなのだが、気づかないうちに3人と警備員ははぐれてしまい、3人は今の状況に陥ったのである。


「ココアサンキューな、天神!吉井もホッカイロ、恩に着るぜ!」
秋の夜の学校の中は寒く、薄着だった見城は長時間の歩行に疲れてくたびれていたが、見城は吉井からホッカイロを受け取り、天神の水筒に入っていたホットココアをもらって元気を取り戻していた。
「どういたしまして、見城さん。」
「それにしても、出口はどこなんでしょうか?」

3人はかれこれ体感時間にして2時間ほど学校の中を彷徨っていた。いや、3人がいる場所はもはや学校ではないのかもしれない。
警備員とはぐれてからと言うものの、出口を目指して1階への階段を下りているのだが、一向に1階へたどり着かず、他の場所にある階段を使っても下りられないのである。
最初は「学校の怪談だ!」だの「七不思議だ!」だの「謎の少女の仕業かっ!?」と見城はこの状況を楽しんで進んでいたが、寒さと疲労でさすがの彼女もまいっていた。

「うん?これ、何かしら?」
「何か見つけたんですか、天神さん?」
天神は階段の下にあるカードらしきものに気づき、それに手を伸ばす。
「きゃっ!」
「大丈夫か、天神!?」
天神の指がカードに触れるとカードから火花が飛び散りカードは燃えて消え、目の前の空間がバリン!とガラスのような音を立てて崩れ去っていく。すると、階段の先に1階の床らしきものが見えた。
「これで、1階に行けるんですかね?」
「わからないわ。でも、行ってみましょう。」
「そうだな。」
3人は階段を下りて床に足を着ける。周りの風景からして、どうやら1階のようである。

「やっと着きましたね。あのまま永久に出られないかと思いましたよ。」
「アタシもさすがに焦ったぜ。でも、天神のおかげで助かったよ、サンキュー!」
「ええ、偶然だったけど良かったわ。」
3人は自分たちの無事を確認し、ほっとしていると、天神はある違和感を感じていた。
「どうした、天神?」
「なんだかこの廊下変な感じがするわ。それに…。」
「あ、あれは…。」
天神の目線の先の床には階段に落ちていたカードと似たカードがあった。
「また触ってみるわね。」
「気をつけてください、天神さん。」
「頼んだぞ、天神!」
吉井と見城は先も成功した天神を信じて、カードを確かめることをしてもらう。
天神がゆっくりとカードに近づき、カードに触れると階段の時と同じようにカードからは火花が飛び散り、目の前の空間が崩れ去っていった。

空間が崩れ去るといつも歩いている廊下の光景が広がる。だが、そこには普段とは違ったものがあった。

「いっ!?何で結界が!?」
少年はありえない不測の事態に驚き、声を出す。
廊下では一人の少年と女性がデュエルをしていたのである。
「あなたたち、こんなところで何をしているの!?」
「何者ですか!?」
天神と吉井は畳み掛けるように少年と女性に質問責めをする。
しかし、見城だけは違っていた。彼女は、目の前にいる少年のことを知っているのである。
「あ、アンタは、大庭 基(おおにわ はじめ)!?」

「決闘時空(デュエルスペース)第二話 Part1」へのコメント

By 千花 白龍
2012-08-20 20:31
あ、基君、見っけ。的な展開。これは『事情を説明しなさい→このデュエルが先だよ→デュエル勝利→敵の逃走→追いかける内にはぐれて事情が聞けなかった』フラグですね。(←長い!)
それとも天神さんに「どうしてあんな迷惑な結界を学校に張ったの!」から小一時間問い詰められるフラグか?
pc
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By アッキー
2012-08-20 22:21
想い人の正体は、やはり見城さん!
ここで「次回へ続く」とは・・・何という焦らしプレイ。

山田「おそらく見城さんだと思っていたが、ちょっと自信は無かった。他の4人だったら、どう転んでも修羅場だったな。」
佐久間「(良い意味で)コアなファンに定評のある見城薫。」
八武「恋人にするなら天神より見城という感覚は、わかる気がする。」
山田「ふむ。」
佐久間「しかし本当に想い人なのか百ではない。まだ知り合いとわかっただけだ。」
山田「いや、これはもう決まりだろ?」

3人の会話を聞いていると、何だか懐かしいような感じが・・・。
上手い表現が見つからないのですが、強引に喩えると、美味しいものを食べて「ん〜!」と言ってしまうような、そんな気分です。

佐久間「アッキーはダメダメだな。素直に萌えたと言えばいいものを。」
山田「萌え、なのか・・・?」
佐久間「アッキーは薄汚れているから、健全な少年少女に萌えるんだよ。」
アッキー「いや、健全だから萌えているわけでもないような。」

基くんは、呪いの子供?
呪いをかけたのはリンネではない・・・?

山田「ナイアーラかな。あの少女も怪しいが。」
佐久間「カノンは呪いとか好きだよな。カンサーのメンバー全員に呪いをかけてるし。」
カノン「みゅ? わ、私じゃないよ?」

それにしても鷹野さん、生徒会長になっていたのか・・・。しかも組織票?
そして、それを放り出して行方不明とは。
学校に不在のところは「決闘迷宮」の設定と同じですが、この際、生徒会長設定も使わせていただいてよろしいでしょうか?

佐久間「よく見れば鷹野ではなく高野になっている。これはパラレルワールド?」
山田「もしくは四次創作であることを示しているのか。」
八武「ひぐらしリスペクトでは?」

それでは、いってらっしゃいませ!
お帰りをお待ちしております。

pc
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By 呵々闘諍
2012-08-20 22:49
>千花 白龍さん
やっと登場した基くんです。
はてさて基くんの運命は如何に!?ロクな目に合わないのは確かです(笑)

pc
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By 呵々闘諍
2012-08-20 23:13
>アッキーさん
 >基たちの想い人
もう隠す必要はない!そうです、見城さんです。基も我龍も霧恵もエリィも愛縷も「見城さんLOVE!」です!
その理由については後ほど(その理由が結構重要だったりする)

 >謎の昔話
これは『決闘都市』のWhile4‐1に影響を受けてこうなりました。実はそこにすでにこの昔話のヒントがあったり!?

 >高野さん?(笑)
すみません、ただの誤植です(笑)漢字変換機能に任せた私の怠慢によるミスです…

鷹野「いい度胸ね。お死になさい…。」
呵々「ぎゃああ!!」

『決闘時空』の設定はご自由に使っていただいてかまいません。むしろ感謝です!
実は、『決闘時空』は時間軸的に未来である『決闘迷宮』、『5D’s』、『ZEXAL』につながる可能性があるものとして意識して書いていますので。
逆に言うと無くても通れる道でもあります。

 >送迎のお言葉
ありがとうございます!
すぐ帰ってくるので続きもすぐに書きたいと思います!

エリィ「……シュッパツまで時間があるな、書け……。」
呵々「か、かしこまりっ!」
pc
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