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偽りの名 呵々闘諍の日記(力水の書いたやつ) 決闘時空まとめページ
2013-02-26(火)
決闘時空(デュエルスペース)第六話 Part2

決闘時空 第六話「夢見る者」(続き)

「……まだかしら。」
公園についてから30分しかたっていないにも関わらず、朝比奈はすでに痺れを切らしていた。現在、午後9時30分である。
配置はこうである。天神がベンチに(彼氏を待っている彼女役として)スタンバイ、見城はお手洗いに行かざるを得なかった、基は近くのコンビニに買い出しに行かされ、吉井と朝比奈はベンチから距離のある別々の土管にスタンバイである。
5人中2人が機能していないという何のために公園で待ち構えているのかよくわからない状況である。
「油断は出来ませんよ、朝比奈先輩。いつ来るか解りませんし、僕たちに勘付いてこっちを襲ってくるかもしれません。」
「いや、そっちじゃなくて買い出しの方。お腹が空いたわ。」
「そっちですか!」
吉井は朝比奈の空腹発言に呆れてつい突っ込んでしまった。一応、彼女なりに緊張をほぐそうとしての発言なんだろうと吉井は心の底で受け止めていたが。

「…っ!!誰か近づいてくる!!」
「…っ!!」
朝比奈は自分たちの方にゆっくりと近づいてくる足音を聞いた。その音は自分達の死角である背後から迫ってきていた。朝比奈の警告に吉井は黙って警戒態勢へと移行した。
コツコツと足音がし、だんだんと近づくにつれそれは大きくなる。
そして、自分達のいる土管の隣の土管に足音の人物は入っていった。

「いや〜、コンビニのトイレが混んじまってよ〜。どんな状況だ?」
足音の主、それは見城 薫であった。彼女もまた土管にスタンバイしたのである。
「な、なんだ、見城さんでしたか。てっきり、敵かと…。」
「今の状況?買い出し待ちよ。」
「あ、どうせならアタシが帰りに買ってくれば良かったな。」
「…っ!!誰か近づいてくる!!」
「「…っ!!」」
再び朝比奈は誰か近づいてくる音を聞く。今度は早足気味である。またもや自分達の背後からである。吉井と見城は警戒態勢に入る。
足音は背後から回り込み、自分達が顔を向けている方にやってきた。そして、3人の目の前に主が現れる。

「お待たせしました。アンパンと牛乳で良いんでしたっけ?」
「あ、天神さんでしたか。」
「おお、やっと来たか。大分レジ並んでたみたいだからな。」
「おなか空いたわよ…。って…。」
朝比奈たちの表情が強張る。目の前の事態をすぐに飲み込めていないようであった。」
「「「どうして、天神(さん)がここにっ!?」」」
「え?」
天神がそう言われて辺りを見渡すと、ベンチに天神がいて、一人の少年と会話していた。そして、二人はデュエルディスクを構え…

「「デュエル!!」」

デュエルが始まってしまっていた。

「あ、あれは!?」
「ま、まさかあの人は!?」
デュエルが始まると、土管に入っていた3人は自力で出る。佐野が今回した土管はちゃんと自力で出られるようなサイズをチョイスしていたのだ。
天神と朝比奈は天神(?)と対峙している人物に思い当たる節があった。
「誰ですか、その、あの天神さん?とデュエルしているのは?」
「あの男の子はいったい誰なんだ?」
吉井と見城はもう一人の天神に困惑しつつも天神と朝比奈に尋ねる。
「あの人も栗原先輩や穂村先輩と同期の生徒会役員の一人…」
「南真吾先輩よ!」
「あ、あの男の子がですか!?小学生くらいなのに!?」
「人は見た目によらないんだな…。」
天神(?)の相手である少年は旧生徒会の南 真吾であった。身長は140cmほどの小柄で、見た目も童顔であるためとてもここにいるメンバーの誰よりも年上だとは思えない風貌であった。
何よりも10時前だというのに今にも眠りにつきそうになるその様子は子供そのものであった。

「……むにゅ?あれ?天神さんが二人……?」
吉井たちが騒いでいると、南は気づいたのか、吉井たちの方に目をやり、二人の天神がいることを確認した。
「デュエルが始まったからもう隠す必要は無いか…。」
南の対戦相手である天神(?)は左手で顔面を引っ張った。
「……?あっ、誰かと思ったら大庭君だったのかぁ…。」
ベンチの天神の正体は大庭 基であった。この不思議な状況を作り出すには必要なアイテムがある。それを朝比奈は知っていた。
「『デラックス超リアル変装セット・美月編』!!なんで大庭が持ってるの!?」
「え、ここに来る前に大庭君がデュエリストフォースで借りているのを見ましたよ。てっきり今回はそういう作戦でいくと思ってたんですが…。」
天神は何故、朝比奈たちが驚いているのか解らなかった。だが、朝比奈たちもよくよく考えればこれは当然の策であると思えた。
デュエリスト能力をマイナスに変更できるダークシンクロの使い手に通常のデュエリスト能力を持つ者をぶつけるのは好ましくない。ならばそれを掻い潜ることの出来るランクのデュエリスト能力を持つ基が相手をした方が良い。
特に、今回は天神と見せかけることで相手の計算を狂わす算段でもあった。

「南先輩、あなたもミ・イザナに…。」
天神は南に問い詰める。南は眠たそうにしながら答えた。
「……ん、そだよ。前々から天神さんを倒してみたいと思ってたからね。まあ、でも、まずは大庭君を倒してからだぁ…ふぁあ……。」
「南先輩…。」
南は大きなあくびをし、基の方に向き直る。栗原や穂村のときのような目に見えるような敵意はかもし出していなかったが、密かな敵意が天神に向けて発せられていることを天神たちは感じ取れていた。
そして、4人が見守る中、デュエルが再開された。

「オレの……Zz……はっ!」
デュエル開始早々、先攻1ターン目で尚且つ自分のターンであるのにも関わらず、南は睡魔に襲われていた。
「なぁ、天神。南先輩って普段からあんな感じだったのか?」
「う〜ん、そんなに会ったことはなかったんだけど、もっとさっぱりした人だと思ってたわ。」
見城は異常に眠たそうにしている南を見て、天神に南のことを尋ねたが、天神の記憶の中での南と今の南の姿は合致しなかった。
すぐに引き篭もってしまった天神であったが、彼女の印象ではこんな眠気に常に襲われているような人物ではなかったのだ。
「いえ、南先輩は天神の言うようにさっぱりした爽やかな人だったわよ。ただ、夜になるとあんなふうに寝ぼけている感じになるのよね…。」
「南先輩は健康的な人なんですね…。大庭さん、頼みましたよ…。」
朝比奈は天神の先輩に補足を付け加える。それを聞いて吉井は南に見た目と同じように子供のような元気で健康的な人だと思った。そして、ミ・イザナの呪縛から解き放たれて欲しいと願い、基にこのデュエルを託した。

「んと、オレのターンでいいんだよね…?」
「え、ええ。」
南は寝ぼけながら対戦相手である基に問う。ミ・イザナの刺客であり、一応は闇のゲームをしているはずなのだが、まったくもって緊張感が感じられなかった。
「ドロー……。(手札5→6)《ダーク・グレファー》を召喚…する……。(手札6→5)」
南はゆっくりとデュエルディスクにカードを置き、《ダーク・グレファー》を召喚した。
召喚された《ダーク・グレファー》であったが、自分の主が眠そうなのを見てソリッド・ヴィジョンでありながらも戸惑った様子であった。
「…………。」
「あ、あの、南先輩?」
「はっ!手札の《キラートマト》を捨てて、効果で《ネクロ・ガードナー》を……デッキから、…墓地に…………。(手札5→4)カードを1枚セットして…(手札4→3)ターンを……。」
「ちょっと待ってください。デュエリスト能力を発動します。(手札5→0→5)」
基は南がターンエンド宣言をする前にデュエリスト能力を発動させる。基はその能力で手札をデッキに全て戻し、カードを5枚ドローした。

(1ターン目)
南 真吾:LP8000、手札3
場:《ダーク・グレファー》(ATK1700)
場:伏せ×1

大庭 基:LP8000、手札5
場:
場:


「僕のターン、ドロー。(手札5→6)」
南が行ったのは1体のモンスターを召喚し、1体のモンスターを墓地に送るだけであった。それだけのことであるのに長く感じられ。二人のデュエルを見届けている吉井たちでさえも眠気に襲われそうであった。
「僕は魔法カード、《おろかな埋葬》を発動…っ!」
基が手札からデュエルディスクにカードをセットしようとした瞬間である。基は自分の手札に電流が走るのを感じ《おろかな埋葬》を発動できなかった。
「こ、これは…。」
「……ぐぅ……。あ、……それがオレが基に与えた能力……。レベルマイナス能力、“怠惰な休眠(ブレイクタイム)”……。これで……お前は…魔法を伏せた次のターン以降……にしか発動できない。」
「本当に南先輩もダークシンクロを使うのか…。」
朝比奈は自分の先輩である栗原や穂村がかつてそうであったように南が敵に回ったという事実を改めて目の当たりにしてショックを受けていた。
だが、それは佐野だけではない。先輩たちと闘った天神、その後を継いでいる吉井や見城も同様にショックを受けている。

「それなら、デュエリスト能力発動!(手札6→3→6)」
「南先輩の能力も厄介だな。大庭はここで手札入れ替えて罠を駆使するって戦法でいくのか?」
「確かに見城さんが言うようにそれが無難な方法かもしれない。でも、それぐらいは南先輩も予想していると思うんです。」
「私も吉井君と同じよ。今の南先輩は一筋縄じゃいかないと思うの。だけど、それは大庭君も分かっていると思うの。」
基は今の手札では満足なプレイを出来ないと踏んでか、再び手札を入れ替える。見守っている見城たちもまだ全容が分からない南に多少不安になっているようだ。

「モンスター1体、フィールド魔法1枚とカードを2枚セットしてターンを終了します。(手札6→2)」

(2ターン目)
南 真吾:LP8000、手札3
場:《ダーク・グレファー》(ATK1700)
場:伏せ×1

大庭 基:LP8000、手札2
場: 伏せ×1
場:伏せ×2、セットフィールド魔法


「……Zz……むにゃ、むにゃ、オレのターン、ドロー…。(手札3→4)……やっぱり伏せてきたかぁ……まんまとオレの策略に…かかってくれ…」
南の発言が言い終わる前に、静かに基はセットしていたカードを発動した。
「セットしていた《黄泉ガエル》をリリースして《水霊術−「葵」》を発動します。」
「……っ!!」
その基の一撃は眠気眼の南に目覚めるかのような冷たいものであった。南は表情を曇らせて手札を見せる。


《ダーク・シムルグ》、《ハーピィ・クィーン》、《大嵐》、《エフェクト・ヴェーラー》


「やっぱり、《大嵐》を手札に握っていましたか。」
「手札の並び順からして、南先輩は今《ダーク・シムルグ》をドローしたのか!あぶねぇ、《大嵐》の後に《ダーク・シムルグ》なんか出されてたら…。」
「伏せていたカードの全滅だけじゃなくて、デュエリスト能力と相まって魔法や罠も封じられていたわね。」
「でも、ここで《大嵐》を捨てさせても《ダーク・シムルグ》は出ることになるわね。大庭君はどうするのかしら…。」
「多分、大庭さんなら…。」
《水霊術−「葵」》の効果で南の戦術を見抜くことが出来た基であったが、見城たちは不安の方が大きかった。だが、大庭は選択するカードを迷わず宣言する。
「《大嵐》を捨ててください。」
「……むぅ……。(手札4→3)なら、《ハーピィ・クィーン》を手札から捨てて《ハーピィの狩場》を手札に加える。そして、墓地の闇属性モンスターの《キラートマト》、風属性モンスターの《ハーピィ・クィーン》をゲームから除外して《ダーク・シムルグ》を特殊召喚する……!(手札3→2)」
南は次の手として《ダーク・シムルグ》を召喚した。今の基の場にはモンスターが存在せず、ダーク・グレファーとのダイレクトが決まれば大幅にダメージを与えることが出来る。

しかし、南はすぐに動こうとしなかった。それが今、彼がお休み時間なのか、先ほどのように戦術を見抜かれているのではないかという警戒なのか、彼は石像の様に固まっていた。

「……Zz……。」
「「って、また寝てるのかよ!!」」
「はっ!!」
2分ほどすると南の寝息が聞こえ、痺れを切らしたのか見城と朝比奈の二人はツッコミを入れて彼を起こした。
「えと、バトル。二体でダイレクトアタック。」



《ダーク・グレファー》ATK1700→(直接攻撃)

《ダーク・シムルグ》ATK2700→(直接攻撃)
大庭 基 LP8000→LP6300→LP3600


基は特にカードを発動せずにそのまま攻撃をくらい、ライフポイントを半分以上失ってしまう。だが、基はそのことも想定していたのか、苦しい表情を見せていなかった。
「…どうやら、《大嵐》を潰すのに精一杯だったようだね。オレはこれで…」
「エンドフェイズにデュエリスト能力を発動します。(手札2→1→2)」
またも基は南のプレイを遮るかのように能力を使用する。安眠を妨害されているかのようで南は少しイラつき始める。

(3ターン目)
南 真吾:LP8000、手札2
場:《ダーク・グレファー》(ATK1700)、《ダーク・シムルグ》(ATK2700)
場:伏せ×1

大庭 基:LP3600、手札2
場:
場:伏せ×1、セットフィールド魔法


「僕のターン、ドローします。(手札2→3)メインフェイズ、さっきのダメージ分のお返しをさせてもらいますよ。《深海のディーヴァ》を召喚。(手札3→2)《深海のディーヴァ》の効果でデッキから《氷結界の輸送部隊》を特殊召喚します。さらに、伏せていたフィールド魔法《忘却の都 レミューリア》を発動!《深海のディーヴァ》のレベルを4、《氷結界の輸送部隊》のレベルを3に変更!」
モンスターのいなかった基のフィールドには二体のモンスターと古びた神殿が出現する。
「出た、栗原先輩を倒したときに使ったフィールド魔法だ!」
「フィールドにはレベルの違うモンスターが二体。前回のようにエクシーズ召喚狙いというわけではなさそうね。」
「この状況で呼べるモンスターは…。」
吉井はかつての対戦を思い出す。今でもたまに見かけるようにもなったが、それでも希少な存在であるには変わらない召喚方法。
「レベル3の《氷結界の輸送部隊》にレベル4の《深海のディーヴァ》をチューニング。シンクロ召喚、《氷結界の龍 グングニール》!!」
氷の龍が降臨し、辺りに吹雪が吹きあふれる。見城、天神、吉井はダークシンクロという裏の召喚方法を見たせいか、正規の召喚であるシンクロ召喚を見て安堵の気持ちに満たされるようであった。

「大庭がシンクロモンスターも所有しているとは…。やっぱり只者ではないという事ね…。」
朝比奈は基から聞かされていた話を素直には受け止めていなかった。エクシーズモンスターにダークシンクロモンスター、実際には見たことの無いカード達を目の前にして信じる事が出来ていなかった。
特に朝は訳の解らない侵入者と出くわし、外からではそうでもないが、内面では気持ちの整理が出来ないまま話を聞かされたので当然といえば当然のことである。

「《氷結界の龍 グングニール》の効果発動。手札を1枚捨てることで相手フィールド上のカードを1枚破壊する。《ダーク・シムルグ》を選択!(手札2→1)」
「……むにゅう…!手札から《エフェクト・ヴェーラー》を捨てて、その効果を無効に…!(手札2→1)」


《ダーク・シムルグ》(破壊)


「「「「「なっ!?」」」」」
《エフェクト・ヴェーラー》で効果を無効にしたにも関わらず、《ダーク・シムルグ》は破壊されてしまった。それを見て南だけでなく、吉井たちも同時に声を上げてしまった。
「い、いったい、どういうこと…。」
南は困惑する。デュエルディスクの故障を疑ったが、デュエルディスクはしっかりと《エフェクト・ヴェーラー》の発動を認可していた。
「僕が捨てたのは《海皇の重装兵》。このカードは水属性モンスターの効果の発動するために墓地に送られた時に相手フィールド上の表側表示のカードを1枚破壊できます。」
「えっと、南先輩の《エフェクト・ヴェーラー》は『グングニール』の効果を無効にはしたんだよな?」
「でも、《海皇の重装兵》はコストとして墓地に送られていた。《エフェクト・ヴェーラー》は確かに効果は無効に出来るけど、発動コストまでは防げないのよ。」
「なるほど!大庭はそこまで考えてプレイしてたのか。やるな!」
天神の説明を聞いて見城は納得し、基を褒める。それを聞いて、振り向きはしなかったが、嬉しいのか基の耳は赤くなっていた。だが、調子を狂わされていく南は面白くないのかイライラが積もる一方であった。

「伏せていた《サルベージ》を発動して墓地の《深海のディーヴァ》、《海皇の重装兵》を回収。(手札1→3)バトル、《氷結界の龍 グングニール》で《ダーク・グレファー》に攻撃!《忘却の都 レミューリア》で攻撃力は2700にパワーアップ!」


《氷結界の龍 グングニール》ATK2700→《ダーク・グレファー》ATK1700



「墓地の《ネクロ・ガードナー》をゲームから除外して攻撃を無効に!」
南は焦りながら攻撃を防ぐ。ライフポイントでは大きくリードしているものの、完全に基のペースに乗せられ手札やフィールドは大打撃を受けているため、これ以上基を優位に立たせまいという気持ちに駆り立てられていた。
(むぐぅ、なんということだ。“怠惰な休眠”は魔法だけでじゃなくて、召喚したモンスターにも制限をかける能力。それをシンクロ召喚でかわすとはー!!大庭君はあの魔法を発動できなかった際に全部理解していたということかー!!)


怠惰な休眠(ブレイクタイム)レベル−3能力
自分の召喚したモンスターは召喚したターンに攻撃できない。また、自分は魔法カードをセットしなければ発動できず、セットした次の自分のターンが来るまで発動することはできない。


「メインフェイズ2、デュエリスト能力を使って手札を2枚デッキに戻しシャッフルし、2枚ドロー。カードを1枚セットしてターン終了です。」

(4ターン目)
南 真吾:LP8000、手札1
場:《ダーク・グレファー》(ATK1700)
場:伏せ×1

大庭 基:LP3600、手札2
場: 《氷結界の龍 グングニール》(ATK2700)
場:《忘却の都 レミューリア》、伏せ×1


「大庭が初代掌握の力の持ち主ってのもなんだか解る気がしてきたわ。」
「え?」
朝比奈の呟きを吉井は拾う。朝比奈は基のプレイングを見てあることを語り始めた。
「水属性モンスターっていうのは攻撃力に乏しく、破壊力も決して優れているとは言えない。でも、手札を操作することに関してはかなり優秀な部類。そして、その手札を活かすにはただ自分のやりたい動きをするだけでは駄目。相手を自分のやりたい動きに上手く誘導させることが必要になる。吉井、あんたとはタイプが違うかもしれないけど、大庭もメタプレイヤーの一人よ。」
「僕と同じ…。」
吉井は基を見つめる。こんな状況にも関わらず、吉井は基に対して闘志が湧いてくるようであった。

続く
「決闘時空(デュエルスペース)第六話 Part2」へのコメント

By アッキー
2013-02-26 18:16
また出ました、デラックス超リアル変装セット!
美月編は大人気。
これからは天神さんが出てきたら偽者かもしれないと疑おう。(←おい)

佐久間 「しかし更に重要なことは、今の基はスカートを履いているということだ。」
山田 「いやいやいや、変装セットなんだから解除したときに服装も戻ってるだろ!」
佐久間 「ということはメイド服か・・・。胸が熱くなるな。」
山田 「もう着替えてるよ!」

さて、一風変わった南先輩。
もけもけ使いの人・・・のように見えて、静かにイライラが溜まっているのが恐い・・・。
ストレスゲージがMAXになったあたりでダークシンクロが出てくると思うと胸熱。
レベルマイナスも、《魔封じの芳香》かと思えば、《怨霊の湿地帯》も。

佐久間 「しかし召喚に限定されているけどな。」
山田 「それでも地味に厄介だ。」
佐久間 「特殊召喚にも対応してたら、南のデッキは全く違ったものになっていたかもしれない。」
山田 「逆に言えば、【シムルグ】だからこそ、芳香の効果があるわけか。」

“掌握の力”がデッキを組み替える能力だとすれば、基くんの力は手札を入れ替える力。
しかしそれだけではなく、デッキもそういうコンセプトだったんですね。

佐久間 「吉井のデッキも、防御してる間に攻略法を見抜くものだからな。」
山田 「水はメタ要素が強しか・・・。なるほどな。」

ちなみに朝比奈さんの発言で、焼肉を思い出しました。

山田 「忘れろ。」
佐久間 「馬鹿な、忘れたら駄目だろ。名シーンだぞ。」
山田 「ボツ案だろうが。」

次回はいよいよダークシンクロでしょうか。
・・・あれ、大庭くんのライフが8000になっていますが。

pc
[編集]
By 呵々闘諍
2013-02-26 20:14
>アッキーさん
>魔法少女ハジメ
というわけで天神さんに変装していた基です。
確かに、今度から天神さんが出たら疑ってみても良いと思います…(フラグ)
ついでに、基は形から入る人間なんで、解除しても服は女物です(え

>南先輩
私の中では居眠りキャラは起きると暴走するという公式がありますね(なんだそりゃ
もともとブレイクタイムは“召喚酔い”のルビにしようとしていましたが、直球過ぎるので“怠惰な休眠”のルビにしました。MTGやDM等のカードを使用するには準備が必要なことと、進化クリーチャーは召喚酔いしないことからこの能力になりました。

>水はメタ
これは適当な発言です(笑)
どんな属性のデッキでもやろうと思えば似たようなことは出来ます(笑)
また、基のデッキは吉井君や見城さんと共通している部分があります。
《魔知ガエル》による攻撃封じ、《死の合唱》による全体破壊はまさにそれですね。今回のデュエルではそれらが使われていませんが、それも手札交換によるものです。
実は初手とかに《デスガエル》やパーツがたんまり溜まっていたりしてました(笑)

>腹ペコ朝比奈さん
あれ?これは意図したものではなく、偶然です(汗)
どうやら私の中では朝比奈さんは腹ペコキャラらしい…。何故だ!?

>ライフミス
おおう、またまた指摘ありがとうございます!
これもコピペってやつのせいなんだ…。
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[編集]
By 千花 白龍
2013-02-26 23:27
ブレイクタイムもなんのその。流石は大庭君。
そうそう、寝てる人を起こすと怖い怖い。寝起きは誰でも機嫌が悪い(と思います)。寝た子は起こさないのが一番。しかし、起こさないといけない時もある。さあ、南先輩には悪い夢から覚めてもらいましょう!
pc
[編集]
By 呵々闘諍
2013-02-27 00:05
>千花 白龍さん
基へのお褒めの言葉感謝します。
とはいえ、実は基の実力はそんな高くないです。かつての戦績でも、能力無しの状態ですと見城さん(能力有り)に負けていて、昔の吉井君にやっと勝てるぐらいですから。

さて、悪夢の中にいる南先輩をこのまま解放することは出来るのか?まだ見ぬダークシンクロの存在が気になるところでまた次回!
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